異世界

ブロックチェーンで異世界転生

 別にラノベを書こうというわけではない。我々とTOM、IIDで行っている実証実験のムービーを見て私のゲーム心が刺激され、ゲームとブロックチェーンについて考えていたことを書いてみようと思う。

 まず宣言しておきたい。ゲームとブロックチェーンは非常に良く合うのである。これはブロックチェーンの信頼を生む力、そしてトークンを移動させる力、に起因している。それを説明していこう。

ゲームが終わると世界が終わる

 いわゆるオンラインゲームはもとより(私自身はDiabloにどっぷりはまった)、オフラインゲームにおいてもゲームをやる理由の大きな部分が他人との交流だろう。
 やれすごいアイテムを持っているだ、何ステージまでクリアしただとか、そのゲームの世界で何かを成し遂げたことを自慢するのである。

 しかしひとたびそのゲームの運営が終わったり、周りにやっている人がいなくなればその「世界」で成し遂げたことはただの数字の羅列になってしまう。皆さんも経験があるだろう、「ああ、この莫大な時間を費やして手に入れたKSoSをほかのゲームにもっていけたら・・・」と。

 そのせいだろうか、古くは「ルサンチマン」、「マトリックス」、最近なら「Ready Player One」などの仮想現実世界を扱った作品では、天才ゲームデザイナーが作成した仮想現実世界がデファクトスタンダードとなったが語られる。そう、仮想現実世界を永遠に存続させるたったひとつの既知の方法は、そのゲームを永遠にプレイさせ続けることなのだ。
 そして永続性を得た仮想現実世界での生活にリアリティを与えているのである。

ブロックチェーンは世界にリアリティを与えられる

 お待ちかねブロックチェーンの登場だ。分断された「世界」の中でしか有効でないアイテムやキャラ。ブロックチェーンはこれらの「世界」をまたがり有効なアイテムやキャラを生み出す基盤を与えることができる。

 キーワードは異世界への転送だ。例えばアイテムを転送する例を考えてみよう。
 あなたがあるゲーム「ビットコインクエスト」でレアアイテム「アダマンソード」を持っているとしよう。このアイテムがレアであるというのはそのゲームがそう定めたからであるが、そこをブロックチェーンぽく変えてみよう。

 レアであるということをハッシュ値が000000da3adのように先頭に何個の0が付くかで判断するのだ。これはビットコインのマイニングの仕組みと同じで簡単に作り出すことができない。加えて計算パワーにものを言わせて何兆回もサイコロを振るの防ぐためにこのハッシュは(ブロックのハッシュ+アイテムを表す文字列)のハッシュ」ということにしよう。こうすれば何度もサイコロふることはできず、1ブロック1回しかサイコロを振るチャンスがない。

 こうして得られた真のレアアイテムは
・運営側がコントロールできず、レア度に透明性がある
・レア度を第三者(つまりゲーム外の人)が判定できる
 という特徴を持つ。これは言ってみればアイテムの素材が本物の鉱石のようにレア度を持っているようなものだ。アダマンタイトは希少鉱物だからレア度が高く、したがってそれを素材にしたアダマンソードはすごいのだ。

 それに副作用ではあるがガチャの透明性を高めることもできてしまう。これは結局レアアイテムが本当にレアであるというリアリティを持つことにつながるのである。

異世界転送

 ここまでお膳立てすればあとは簡単だ。アイテムの効果や名前などは世界ごとに異なるため直接転送することはできないが、アイテムのレア度、つまり素材は異世界に転送することができるのである。

 また転送元の世界でそのアイテムをProof of Burnのような形で利用不可能にしてから転送先に送り込む。転送先の世界ではレア度を引継ぎ、それに応じたアイテムを手に入れることができる。

 転送できるのはアイテムだけではない。元の世界で何かしらの成果を上げ地位や力を得ているのであれば、それをほかのゲームプレイヤーやゲーム運営からの署名を得るという形で表現しておくことで、そのキャラクターを転送することもできる。
 この場合もProof of Burnのような形で元の世界からはロストし、新しい世界にそれこそ転生を果たすことになる。

 これはサイドチェーンの技術と同じようなものだ。あるコインから他のコインへの転送、これはあるゲーム世界から他のゲーム世界へのアイテムやキャラクターの転送と本質的に同じことなのだ。

リアルとバーチャルのかけはし

 ブロックチェーンはリアルとバーチャルとの間のかけ橋になると思う。VR技術が進み5感におけるリアリティは年々進化し続けている。しかしそれでもバーチャルがバーチャルなままなのはそこにリアルとの接点がないからだ。

 逆に物理学の世界ではリアル(実在)とはなんぞや?が真剣に議論されVRも真っ青の「数学的宇宙仮設」なるものまでが登場している。実在の本質とはシミュレーション可能かどうか?数学的に矛盾していないか?なのかもしれないという。

 我々がリアルだと感じるのは
・それが自分の力ではどうにもならず
・起きたことはやり直しが効かず
・起きたことを自分以外の第三者も同様に認めることができる
 そういった特性を持ったシステムに対してではないだろうか?ブロックチェーンはそれを実現できるデジタル技術で、だからこそバーチャルな世界にリアルを持ち込むことができるのではないかと思うのである。ビットコインがリアルなお金を実現したように。





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小宮山 峰史

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bitFlyer Blockchain のメンバーがお届けする公式ブログ。「ブロックチェーンで世界を簡単に。」をミッションに、情報革命により社会や生活に先進性や利便性をもたらす明るい未来の実現を目指します。世界を変えていく、そのリアルタイムの日々をお届けします。  bitF...
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