BC歴史

超圧縮、ブロックチェーンの歴史

 ブロックチェーンという言葉はなんとなく知っていて仮想通貨も少しはわかる、という人は多いだろう。しかしちゃんと理解しようとすると用語の多さやコインの種類の多さなどに圧倒され、そのまま放置してしまう人も多いのではないだろうか。

 世の中に仮想通貨は1000種類以上あり、やれフォークだ、やれ実証実験だと日々イベントが起きている。そこで興味はあるがちゃんと調べる時間がない人向けに、いささか乱暴気味にブロックチェーンの歴史を超圧縮して5分で説明してみようと思う(なお私個人の独断と偏見に満ちています)

 ブロックチェーンの歴史は大きく3つの時代に分けることができる。
 1、ビットコイン
 2、イーサリウム
 3、プライベートチェーン
 ではそれぞれの時代を紹介しよう。

1.ビットコイン

 「光あれ」それは突如現れた。ビットコインを構成する個々の要素技術はすでに知られていたし、P2Pで電子マネーを実現しようとする試みも決して新しいものではなかった。
 しかしそれまでにあった困難な問題を解決し、ついにビットコインは「P2Pでお金を表現する」ということに成功したのだ。少し正確に言おう、お金の特徴と思われる次の2点を表現することに成功した、だ。
・所有することができ、本人の意思があればかつその時に限り人に渡すことができる。
・上記のことを皆が信じている

 このような特徴を持つ画期的なビットコインは誕生後最初はゆっくりとそしてある時点で急激に知名度を上げ皆さんが知っているこの世界になった。その過程を語るのはもっと適した人がいるだろうから、ここでは次の点だけ指摘しておこう。
 ビットコインの成功をまねて世の中にはビットコインクローンと呼ばれるコインが数百個誕生したのだ。本質的にはビットコインと同じであるが細部の仕様が異なったり、ひどいものだと本当に全く同じでコインの名前だけ違うものなどもあった。

2.イーサリウム

 さてビットコインの成功を見ている人の中にビットコインがただの「P2Pお金システム」で終わらずに遥かなる可能性を秘めていることをに気づいた人物がいた。
 ビットコインのトランザクションで何が起きているか?突き詰めればそれは「A→Bにコインを移動する」という命令を実行していることになる。
 ビットコインはそのために作られたシステムで実際にそれ以外のことをすることはできない。しかしトランザクションには冗長性があって余分な情報を載せることができた。そしていつの時代でも技術者はそこに山があるから登る、の精神でその余分なエリアを使って様々なお遊びを考案していたのだ。

 これはビタリックにとっては天啓だったのだろう(※全くの想像です、出典とかありません)、P2Pのお金システムはP2Pのトランザクション処理システムと捉えることができる、その考えのもとにイーサリウムは誕生したのだ。
 任意のトランザクションが処理できる、ということを専門用語でチューリング完全とか万能マシンとかいう。そうイーサリウムは万能マシンを実現した仮想通貨となったのだ。
 そして歴史は繰り返す。以後イーサリウムクローンあるいはイーサリウムの子孫と呼べるようなコインが雨後の竹の子のように数百個現れたのだ。

3.プライベートチェーン

 イーサリウムは「ワールドコンピュータ」を目指したが結局うまくいかなかった。これにはいろいろな理由を挙げることができるだろう。処理能力の低さもその一つだ。
 実際イーサクローン達やサイドチェーンといった技術は処理能力を向上させるために様々な手法を世に問うている。

 しかし私は一番大きな問題は処理能力ではないと考える。そこには見逃しがちな大きな問題があると思う。それは仮想通貨であること、そのものである。
 イーサリウムは仮想通貨であるが故すべてのトランザクションは表面上「ETHを送付する」になっている。もちろんトランザクション実行のためにGASが必要だからと正当化されてはいるが、言い訳がましいと思う。
 だってこれってわざわざ1000円札の上に命令書いて実行させているようなものじゃないか。こんなことをせずにトランザクションをそのままネットワークに投げるのが自然な実装だと思う。
 さらに実際に仮想通貨であるETHを保有しないとトランザクションを実行できないというのも一般的な利用においてはネックになる。これではシステムを安定して運用し続けられる保証がない。将来にわたりそのコインを安価に入手し続けられるかわからないのだから。

 プライベートチェーンはこういった背景のなか生まれた。仮想通貨という枠組みにとらわれずに純粋にトランザクションを実行する基盤として。またマイニングする主体と利用する主体との間の絶妙なエコシステムに依存することなく、安定して機能し続けることができる基盤として。

 プライベートチェーンといえばHyperledger FablicやEthereum Enterpriseなら聞いたことがあると思う。というかそれ以外の製品を知っている人のほうがまれなのではないだろうか?
 実際のプロジェクトでも(ほとんどがPOCだと思うが)圧倒的にこの2つの製品が使われていると思う。

 実はbitFlyerも独自のブロックチェーンを開発し提供している。miyabiという名前だ(長々と書いてきたがこれが一番言いたかったことだ)
 miyabiはイーサリウムが実現できなかった世界をプライベートチェーンとして作り上げることを目指している。もちろん実際の仕様は全く違うが目指すところは「あらゆるトランザクションをブロックチェーン基盤の上で実行できるようにする」だ。

 ブロックチェーンのアプリケーションで現状唯一成功したといえるのは仮想通貨だけだ。我々はそのエキスパートとして仮想通貨と向き合いながら、その特徴をいいところも使いにくいところもひっくるめて付き合ってきた。
 miyabiはその経験をもとに仮想通貨の呪縛から離れて作った製品である。この場を借りてもっと詳しいことなどについても述べていきたいと思う。

まとめらしきもの

 5分では終わらなかったかもしれないが大方言いたいことは書いたつもりだ。
 画期的なP2Pお金システムとして誕生したビットコインに始まり、分散万能マシンとして進化し、その過程で純粋なブロックチェーン技術としての応用可能性が見いだされてプライベートチェーンになった。

 それと大事なことなのでもう一度繰り返す。
 プライベートチェーンをbitFlyerは作っている。名前はmiyabi。

 

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小宮山 峰史

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bitFlyer Blockchain のメンバーがお届けする公式ブログ。「ブロックチェーンで世界を簡単に。」をミッションに、情報革命により社会や生活に先進性や利便性をもたらす明るい未来の実現を目指します。世界を変えていく、そのリアルタイムの日々をお届けします。  bitF...
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