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帝国航空と僕の夢

昨日の半沢直樹に出てきた帝国航空で3つのことを思い出しました。

・航空会社を起業?
・JALの破綻
・パイロットのライセンス


航空会社を作ろう!


私は10年以上前に航空会社を作ろうとしました。ゴールドマンとマッキンゼーの仲間と1年くらい議論をして、結局資金調達できなかった(まあ、そりゃそうだ。)ので諦めざるを得ませんでした。

羽田にD滑走路が建設されることが分かっていました。パツパツだった離発着の回数に余裕ができます。沖縄便は欲しいけど無理だろうな。今後経済が発展するだろうから(当時は今ほど中国の影響力はありませんでした)中国や韓国はどうだ?などと話しながらLCC(当時はLCCという名前もありませんでした。)を作ろうと事業計画を作り、商社にボーイング737(定価で90億円くらい)を買いたいと真面目に相談し(無謀ですねw)、投資家に(とは言ってもエンジェルラウンドで10億円)資金をお願いしましたが、30歳前後の航空会社の経営経験もない若者にお金を出す人はいませんでした。

私は周りの人が「絶対に無理だろ」と言ってもあまり聞きません(笑)。大抵の場合「無理」と判断する根拠が薄く、腹落ちしないからです。自分で考え自分で判断し責任を取ります。周りのほとんどの人が「ビットコインで起業するなんて笑っちゃう」という状況でしたが、私の目には未来が明確に写っていました。


航空会社のビジネスモデル


定期航空便は、コスト構造が非常にシンプルです。

①パイロットや客室乗務員の給料
②航空機の費用(減価償却)
③燃料代(着陸料、整備費等)

①と②が固定費で③が変動費です。大きな固定費を払って、搭乗率が損益分岐点を超えたら儲かり、下回ると赤字というシンプルな事業モデルになります。

搭乗率が60%くらいが損益分岐点なので、私はいつも飛行機に乗ると60%席が埋まっているかな?と心配してしまいます。なぜなら恒常的に60%を下回ると、その路線はなくなってしまいます。

90%を超えるとドル箱です。ここの利益で赤字路線を負担しています。

売上ですが、これを言うと議論を醸し出しそうですが、利益の柱はビジネスクラスです。エコノミークラスはかかるコストの割にそれほど儲かりません。航空機はターゲット顧客層が全く異なるバックパッカー(私はずっとバックパッカーでした。)から富豪までが同じ場所で数時間過ごすという特殊な状況ですね。


https://press.jal.co.jp/ja/items/uploads/6f55b5784f08e8d7610c0124e5a3bbd0b7c7cffa.pdf

上記の決算書を見ると、JALの純資産は1.1兆円ですが、現金は3300億円。現金がなくなると給与や取引先の支払いができなくなるので、銀行借入れか新株発行で資金調達が必要です。JALは一四半期で937億円も赤字を出しているので、(航空機の償却が大きいので、すべてが現金の支出を伴う赤字ではないですが)非常に厳しい状況であることは間違い有りません。

8200億円の航空機が資産計上されています。幸運なことに機材は直近で新しくなっています。30年ほど使用できるので当然新規機材の購入はストップでしょう。

1900億程度の有利子負債はそれほど大きくないので追加で借り入れ可能かと思いますが、今後のビジネスで黒字になる見込みが必要で、コロナ禍で国内ビジネスを喚起できるか経営者は厳しい状況だと思います。

コロナの影響で恒常的に60%を下回っている現在は当然ながら大赤字ですが今後はどうなるのでしょうか?結局、日本のJALとANAは国策企業として2社は存在しないといけないと政府は判断するかと思います。一社だけで寡占化が進むと価格競争力がなくなるからです。

問題は赤字が続き倒産ギリギリ、もしくは倒産になった時に、公共交通機関を維持するために政府(=国民)が救済しなければならないことです。JALは10年前に破綻しましたが、今回の危機は顧客の行動変化をともなうビジネスモデルの大きな変化によるもので性質が大きく異なります。


JALの社債は88.5%暴落


半沢直樹の帝国航空で思い出した2つ目の(苦い)思い出は、10年前のJALの破綻です。

トレーダーとしてJALの社債を保有していましたが、最後はデフォルトして二束三文(確か11.5円くらいで決済したはず)になってしまいました。社債は額面が100円なので、88.5%の暴落です。非常に辛い経験でした。国策企業は政府が救済すると考えていましたが、当時の民主党政権はそのように判断しませんでした。

当時は8000億円にもなる企業年金が大問題になりました。会社が4.5%の運用利回りという高利回りを引退した社員に保証していました。積立と引当金は4700億円しかありません。つまり、3300億円もの簿外債務(バランスシートに記載されない負債)が発生していました。債務超過で、デフォルト必至です。そして債権放棄という話になりますが、全く話はまとまりません。債権者は沢山います。銀行や社債保有者のような金融機関だけではなく、JALの提携先や商取引をしている会社、現役の社員、引退した社員(年金の支払い)やお客様もです。

お客様がなぜJALの債権者なのでしょうか?それは「マイル」を持っているからです。これもJALにとっては債務で将来の負担になります。本来であれば「マイル」も減額か無くなってもおかしくない状況でしたが、それをやると再生後に支障がでるということで特別にマイルの減額措置は取られませんでした。

このようなギリギリの状況になると、結局、この債権者の間でババ抜きが始まります。無い袖は振れないので、誰が負債(〜=借金)を減額するかと負担の押し付け合いが始まります。おっと、経営権を持っているのは株主じゃないの?株主はどうなるのでしょうか?

デフォルト寸前の会社では株主など完全に蚊帳の外です。(笑)まずは株主が全責任を取るに決まっているので、株価は0。当たり前。その後で誰が負担するかと議論しています。

じゃ社債権者は?こちらも蚊帳の中に入ろうとはしますが、蚊帳の外に追い出されます。(笑)正式な会議体である社債権者集会を開き主張しますが、銀行と政府主導で決まります。なんか不透明なプロセスですよね?


取締役の決定は不可逆


ここでの問題は公共機関のモラルハザード。もっと言うと取締役のいい加減な意思決定が不可逆であることです。

極端な例ですが、会社の取締役が「社員になった人には未来永劫、年に2000万円支払います!」と約束したら社員は大喜びでしょう。これは契約によってなされれば、会社は履行しなければなりません。そこまでではなくても、将来の金利の変化を重要なリスクとして判断しなかった取締役が、高利回りで高額の企業年金を保証してしまうと取り返しが付きません。

JALだと企業年金の減額交渉に大変な労力を費やしていたかと思います。すでに現役引退した社員は、年金は当然ながら与えられた権利だと主張します。現役世代がどうなろうと知ったこっちゃありません。
減額しないと会社は倒産します。もっというと、倒産しても公共交通機関である以上、最後は国が救うという期待感が生まれます。(この部分はモラルハザードです)

ポーカーでいうと、チップが少なくなってるのに最後は富豪がお金くれることが分かってるのでブラフをしているようなものです。

取締役がいい加減な意思決定をしたら誰が責任を取るのでしょうか?あまりに酷いことをしたら、善管注意義務違反で訴えられて、損害賠償を請求されますが、取締役は支払えるだけのお金を持ってないですよね?

結局は株主が負担します。取締役は会社の重要な意思決定ができるのですが責任には限界があります。俯瞰してみると、株主のお金が引退した社員に移動しています。そして株主が負担できなれれば、次に債権者。そして最後に政府、つまり我々国民が負担することなります。

無い袖は振れない理論により、ババ抜きが始まるだけです。取締役のモラルハザードにより、多くの人を巻き込んだ悲劇が生まれます。

これは公的年金の世代間ギャップと全く同じ構造ですよね。このような新しい世代にリスクを残すようなことには反対します。若者が高齢者の借金を返している状況でしかありません。

半沢直樹で、「航空会社は公共交通機関だ」「航空会社であっても一民間企業だ」というやり取りがありましたが、ゼロイチではありません。どこで折り合いをつけるかの問題です。公共性をある程度(X%)もった企業について、倒産リスクに限らず会社が保有する現実化したリスク、もっというと未現実のあらゆるリスクについて、国民を含めた多くのステークホルダーが事実上リスクを負担することになります。

取れる責任が限定的な取締役のいい加減な意思決定によって多くの人が悲惨な目にあう可能性があることを、意思決定者は重々理解して欲しいと思います。


パイロットになりたい


私は飛行機が好きです。かっこいいですよね。また異国が好きで、世界60カ国以上を旅しました。皆さんも空港に行くと特別な感じがしてワクワクしませんか?

最近私は、千葉功太郎さんのSNSを見ては、また飛行機を操縦したいなと思いが募ります。


私は自家用飛行機のパイロットになりたくてグアムのフライトスクールに通ってました。PPL(Private Pilot Licence)というライセンスです。これで単発の4人乗りセスナが操縦できます。

飛行機は車の運転に比べると何倍も難しいです。3次元空間なので高さがあります。操縦も、エレベーター、エルロン、ラダーがあり複雑です。

エレベーターはピッチ(上下)、エルロンはロール(前から見たときの回転)、ラダーはヨー(上から見たときの回転)のモーメントを発生させ、同時に操作することで飛行機を操縦します。3次元を自由に移動できる感覚はダイビングに似てます。

車と比べるとブレーキがないのが特徴です。困った時に止まって対応できないのです。(誰でも知ってるよ!)方位、高度や速度(遅くなると失速して墜落しますね!)、燃料やキャブレターの調整など情報が多いのと、航空管制(ATCといいます)のラジオをずっと聞いています。しかも英語です。なので飛行機の操縦はずっと考えていて、降りると頭が疲れるような状態になります。

※ライブのATC交信内容はこちらで聞けます(羽田空港)

https://www.liveatc.net/search/?icao=HND


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$20で買ったフライトログ


今でも夢に見ますが、当時のフライトスクールの教官が鬼教官でした。操縦や確認をちょっとでも間違えると空の上ですごく怒ります。怒鳴られてる間にATCを聞き逃すとさらに怒られるという悪循環でした。そして最悪な場合はエンジンを切られます。なんと飛行機はエンジンが止まると落ちるんです!

迎え角が大きいと、ストールするのでピーピー音がなります。ふわふわします。確実に落下してると大脳が判断し、とても焦ります。その状況で冷静にエンジンをかけ直す手順を踏んで、飛行機を正しく操縦して復活しなければなりません。

何度も死ぬかと思いましたが、自分一人で飛ぶようになったらあらゆる状況でも対応できるようにならなければいけないので当然ですね。

また、グアムの滑走路では、JALの大型ジェット機が練習していました。タッチ・アンド・ゴーを繰り返すボーイング777は圧巻です。訓練なので信じられないくらい777をロールさせます。滑走路は有限資産なので、離陸にもたもたしていると教官に怒られます。みんな沢山フライトしたいんです。当然、定期便が最優先で滑走路を使えます。

ATCでは777の訓練生の声も聞こえます。777の後を飛行するセスナ172。そしてセスナであっても同じように対応してくれる優しい航空管制官。

色々と大変でしたが、写真のようにソロフライトまでできるようになりましたが、スクールではなく正式なライセンスを取得して自由に操縦するためには、まだフライトを重ねないといけません。いつか時間ができたら、PPLの取得をして社員や友人を連れて自由に空を飛びたいと思います!

bitFlyerの社名の由来が分かりましたね!

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