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大晦日

今年もbitFlyer Groupのミッションである「ブロックチェーンで世界を簡単に。」を実現すべく社員一同努力してきました。

国産プライベート・ブロックチェーンであるmiyabiも、大手のお客様に利用してもらえ嬉しい限りです。

「ブロックチェーンを国家戦略に。」して頂くことは来年に持ち越しとなりそうですが引き続き関係者の方々にブロックチェーンの5大利点を説明して行こうと思います。仮想通貨の負のイメージが残りますが、技術基盤としてのブロックチェーンは次の数年で社会にパラダイムシフトを起こすイノベーションであることは間違いありません。

CBDCの議論も盛り上がって来ました。リテール型CBDCを安全に実現するのにブロックチェーンはとても有用であり、他国に負けないように頑張って欲しいと願っています。

仮想通貨(暗号資産)においては、お客様は税制改正を待望しており業界団体は過去何年もチャレンジし続けて来ましたが、諦めずにお客様の声を熱心に関係者に伝え続けることが重要だと思います。

さて、ビットコインはATH(過去最高値)と数年ぶりに業界の盛り上がりを肌で感じました。また3年ぶりに国内のハッキングが無かったことも、業界関係者が大きな犠牲を払い実施した顧客保護の成果が出ていると言って良いのではないでしょうか?

仮想通貨業界はKYC/AML/CFTやウォレット管理、セキュリティ対策等の膨大な顧客保護におけるコストを賄うことができず、一部の事業者を除き赤字決算となっています。世界で一番進んでる日本の規制によって顧客は十分に保護されますが、世界の投資家から事業としては評価されず海外取引所と比べ、株式価値は数十分の一となっています。つまり厳しい規制は同時に資本増強を非常に難しくしており、結果的に顧客保護の深化に繋がらないという矛盾と厳しい現実を事業者は突きつけられているかと思います。

「健康の為なら死んでも良い。」とならないよう事業者の体力とのバランスに鑑みた規制が求められているかと思います。

とは言え、現状が急に変わることもなく来年は業界再編成が起こる気がしています。日本がグローバル企業と互角に競争するには事業者の努力のみではない大きな壁を乗り越える必要があるかと思います。

米国では仮想通貨の証券性を争点として訴訟が提起されました。世界中が裁判を見守る中、顧客保護のためには過去にも現在にも何があったのかと透明性ある説明が求められているのだろうと思います。国内では自主規制団体であるJVCEAが今一度何があったのかを顧客目線で点検し、安心できるような説明をお客様は期待しているのではないでしょうか?

最後に、bitFlyerを創業して7年が過ぎようとしていますが、とにかく色々なことが起こりました。曲がりなりにも経営者と呼ばれるならば人前で弱音を吐くべきではないと教えられて来ました。なのでこの場で何かを話すこともないのですが、すでにbitFlyerでのドラマティックな日常を本にすると10冊は超えるんじゃないかと思ってます。ベン・ホロウィッツに代わりHard Things2を書かないかとオファーが来ても、あっという間に書き上げ出版できる自身はあります。

まだ誰にも話してないのですが、明日元旦にサプライズを発表しようと思います。お楽しみにしてください。

それでは皆さま、良いお年をお迎えください!

加納裕三


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